W&Lユニオンは生活環境や自然環境への影響を抑えるため、水性塗料などを提案してまいりました。現在は『CO2削減』を最重要テーマとし様々な塗料を展開しています。私たちのアプローチは、塗料の機能性を向上と環境により負荷のかかりにくい原材料を用いることで、トータルで製品のCO2排出を削減させることにより、カーボンニュートラルの社会活動に貢献いたします。これからもお客様のご要望に応えるべく、具体的な提案を進めてまいります。
循環型社会への貢献としてCO2削減の取り組み
【 輸送上のCO2削減 】
輸送方法の変更等によりCO2削減に取り組みます。鉄道輸送の排出量はトラック使用時の10分の1です。そして燃料電池搭載トラックの輸送でもCO2削減となります。また、製品管理においても倉庫屋根にソーラーパネルを設置するなど、CO2の発生が低い電力を活用することで削減が可能となります。
【 塗料乾燥過程のCO2削減 】
塗料を乾燥させる工程において乾燥設備を使用すると、電力や天然ガスなどの石化燃料を使用するためCO2が発生します。この時に乾燥温度を下げることによりCO2発生量を減少させることができます。また塗装後の残塗料等の廃棄物を減少させることでCO2削減やコスト低減につながります。様々な条件に適した塗料の提案をさせていただくことによりCO2削減に貢献いたします。
【 塗料配合設計上のCO2削減 】
塗料を構成する材料にバイオマス原料を取り入れCO2削減を進めます。バイオマス原料を使用することによりCO2排出量を抑制することができます。さらに生分解性のある原料を使用すると製品廃棄においてもCO2削減となります。
石油・石炭や天然ガスなどのエネルギー資源は有限な資源です。石油資源は使用時にCO2を排出するので、植物をはじめとしたCO2を吸収する地球環境では、CO2を吸収しきれず増加していきます。 CO2などの温室効果ガスが増加すると地球温暖化の一因となります。カーボンニュートラルとは、地球環境、主に植物資源が吸収できるCO2の量と、人類の活動で排出されるCO2の量の均衡を図り、排出量を実質「ゼロ」に抑えるという概念です。 穀物の生産過程で廃棄物が発生します。例えばお米はもみ殻、サトウキビはバカス、麦は麦芽粕等です。経済活動で発生する廃棄物もバイオマス原料の資源として活用されています。
バイオマスについて
バイオマスとは「動植物から生まれた、再利用可能な有機性の資源(石油などの化石燃料を除く)」のことです。主に木材、海草、生ゴミ、紙、動物の死骸・ふん尿、プランクトンなどを指します。化石燃料中の炭素は、永い時間をかけて大気中のCO2固定され地中に隔離されたものであり、大気中に排出してしまえば元に戻すには永い時間がかかります。バイオマスは太陽エネルギーを使って水と二酸化炭素から生物が生成するものなので、持続的に再生可能な資源であることが大きな特徴です。
バイオマスの種類は主に「廃棄物」や「未利用のもの」、「資源作物」に大別されます。
【 廃棄物系バイオマス 】
次のような廃棄物をバイオマスとして再利用することにより、ゴミの量減少や廃棄時に発生する二酸化炭素の量を削減できます。
畜産資源:鶏糞などの家畜排泄物
食品資源:食品の加工過程で廃棄される生ゴミなど
産業資源:廃棄紙や紙生産工程で排出される廃液など
林業資源:製材工程で排出される廃材や建築時の廃材など
【 未利用バイオマス 】
未利用バイオマスは今まで利用されていなかったものです。
農産資源:麦わら・稲わら・もみ殻など
林産資源:林地残材・果樹剪定枝など
【 資源作物バイオマス 】
資源作物は食べることを目的として生産された作物ではなく、エネルギーや製品を作る目的で栽培された非可食の植物です。
油脂資源:とうごま・菜種など
でんぷん資源:とうもろこし・さとうきびなど
【 よくある質問Q&A 】 |
|
Q1. | カーボンニュートラルとは? |
A1. | カーボンニュートラルとは、大気中のCO2濃度に影響を与えない性質のことです。バイオマスエネルギーを燃焼させればCO2が排出されますが、バイオマスの大元である植物は、成長過程(光合成)で同じ量のCO2を吸収します。そのため、地球規模でCO2のバランスを崩しません。 |
Q2. | バイオマスとは? |
A2. | 一般に「バイオマス」と言う場合は「活用できる生物由来の再生可能な有機資源」と定義され、次のように分類されます。 ①廃棄物系バイオマス:食物廃棄物、家畜排泄物、建築廃材、古紙など ②未利用バイオマス:農作物非食用部、林地残材など ③資源作物:バイオマス生産に適した、海洋植物や、新遺伝子組み換え植物 |
Q3. | バイオマス塗料のメリットは? |
A3. | バイオマス塗料の使用によりCO2の排出を抑制することができます。さらにバイオマス原料はサステナブルで枯渇が心配される化石資源とは異なり非枯渇資源です。 |
Q4. | バイオマス塗料は何からできていますか? |
A3. | バイオマス塗料は、主にトウモロコシやサトウキビの澱粉、トウゴマのひまし油を原料に作られています。使われているトウモロコシは資源目的で生産されたものです。また、サトウキビは砂糖を作た後の廃糖蜜を使っています。トウゴマからとれるひまし油は非可食です。 |
Q5. | バイオマス塗料は生分解しますか? |
A5. | バイオマス素材の全てが生分解することはありません。バイオマス素材も生分解性がある物質と生分解性がない物質に分類されます。 |
Q6. | バイオマス塗料であることの確認方法はありますか? |
A6. | 炭素の同位体C-14は、化石燃料等にほとんど含まれておりませんが、バイオマス材料には一定量含まれております。C-14を測定する事により、材料のバイオマス比率を算出する事が出来ます。 |